リーダーシップ(動機づけと育成)

部下の動機づけと育成
  「聴く決める、巻き込み任せ、褒め叱り、報いて語れば、動機内燃」

部下や後輩を動機づけし、育てることは、マネージャー・リーダーの重要な役割です。上記の内容について簡単に説明を加えておきます。

「聴く」

話を”きく”という言葉には、聞く・聴く・訊くの漢字があります。ご存知の方も多いかと思いますが、聞くは音を耳で感じる、聞こえているという状態です。
聴くは相手の話を、注意深く聞き、言葉の表面だけでなく内面的なことまで捉えるようにすることです。アクティブ・リスニング、積極的傾聴という言葉も最近はよく聞かれます。
訊くは、人にものを尋ねるという意味です。場合によって、相手の話を聴いたあとに、相手に訊くということが必要となります。

「決める」

部下の上司への不満の一番が、決めてくれないということだそうです。意思決定が必要なときはしっかりと決めることも大切です。

「巻き込む」

目標や計画の設定に、部下を参加させるということです。部下は、自分が参画した目標や計画には自分のこととして、能動的に関わります。

「任せる」

任せるべきことは、最後まで責任を持ってやり遂げるように任せるということです。事前に相手の力量を測り、任せる内容を決めることが大切です。任せたら、余計な口出しはしないように気をつける必要があります。

「褒める、叱る」

日本人の一番苦手なことが、褒めるということだそうです。褒めるべきときは、きちんと褒めることが相手の動機を高めます。

また、時には、叱らなくはいけない場面もあります。よく言われることに、怒ると叱るは違うということがあります。怒るとは、感情が先行し、相手の人格を否定することに繋がることがあります。叱るというのは、人を責めるのでなく、間違った行為を正すことです。叱るタイミングも大切です。その場で叱り、後になってから遡って叱ってはいけません。

「報いる」

部下がやったことに対して、きちんと評価をするということです。部下が一番困るのは、良くも悪くも、自分のやったことが評価されないことです。

「語る」

コミュニケーションをしっかりと、とることです。コミュニケーションの大切さは、誰もが理解していますが、案外、実践できていないものです。日常のちょっとした対話を大切にすべきです。

「動機内燃」

上記のことを心がければ、部下は自らを動機づけ(セルフモチベート)し、主体的に行動し、育っていきます。強制的に動機づけしても、その場だけの行動となり、長続きはしません。